殺人事件多発の米シカゴ、1日で妊婦含む7人死亡
(CNN) 殺人事件の多発が続く米シカゴ市で26日までに、1日で計7人が銃で撃たれて死亡、13人が負傷する新たな被害が出た。
同市で発生した殺人事件は今年これまで91件を記録。昨年同期は93件だった。昨年通年では762件が報告され、過去約20年では最悪の水準となっていた。地元警察によると、今年の銃撃事件は今月24日の時点で382件を記録。昨年同期は371件だった。
7人の殺害が1日で記録されたのは22日のことで、同市の銃暴力のはびこりに以前から憂慮を示していたトランプ米大統領は23日、「何が起こっているのか。全く歯止めがかかっていない。シカゴは助けを必要としている!」とツイッターで述べた。
22日の事件の被害者には、妊娠中の女性や恋人の男性も含まれた。胎児も犠牲となっていた。サウスサイド地区での犯行で、遺体は駐車中の車内や歩道で発見されていた。別の事件では24歳の男性が歩道上に立っていた際、車の中にいた何者かに頭部と背中を撃たれていた。
トランプ氏は今年1月の就任後、シカゴが恐るべき現状を解決出来ないのなら、連邦政府の法執行機関要員を派遣するとの考えを表明。同市のラーム・エマニュエル市長は連邦政府はイリノイ州外からの銃流入対策などで既に重要な役割を果たしていると応じていた。
シカゴ市には厳しい銃規制条例があるが、発砲事件で用いられた銃の60%は州外で購入されていた。イリノイ州のブルース・ラウナー知事は最近、州外から売却目的で銃を持ち込み、銃所持の許可証がない場合にはより重い処罰を科す新たな銃規制関連法に署名していた。