米下院、メキシコ国境の壁建設費含む歳出法案を承認
(CNN) 米下院は27日、メキシコとの国境沿いに「壁」を建設する費用16億ドル(約1780億円)を含む歳出法案を可決した。壁建設はトランプ大統領の選挙公約の1つで議論を呼んでいた。
トランプ大統領はメキシコ政府に壁の建設費用を支払わせるとしていたが、この法案では税金を振り向けるとしている。他の複数の政府機関の歳出法案と抱き合わせにしたのは、壁建設に反対する議員が投票しやすいようにとの下院共和党幹部の配慮による。
法案は235対192で可決された。これは下院における共和・民主両党の勢力図とほぼ同じだ。
今回可決された法案には、国防費のほかエネルギーや水問題、退役軍人に関する予算なども含まれている。
このうち国防費としては6580億ドル(約73兆円)が計上されている。これはトランプ政権の予算請求額を270億ドル(約3兆円)上回る。
ただし歳出上限を定めた予算管理法に抵触するため、上院では上限の引き上げが行われない限り同じ水準の国防支出は認められない見通し。上限の引き上げには議会の承認手続きが必要だ。