トランプ米大統領、トランスジェンダーの米軍入隊を禁止へ
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は26日、生まれた時の体と心の性別が一致しないトランスジェンダーの人々の米軍への入隊を「いかなる資格においても」禁止する方針を明らかにした。
トランスジェンダーの入隊禁止の撤廃は、オバマ政権下の昨年、国防総省が基本承認していた。実際の受け入れ方法を決めるための1年間の検討期間が設けられ、すでに最終段階に入っていたが、マティス国防長官は先月、この政策の法制化を先送りすると明らかにしていた。
トランプ大統領は軍のトップや専門家に相談した上での結論として、「米政府はいかなる資格においてもトランスジェンダーの人々が米軍に入隊することを容認しないということを承知しておいてもらいたい」とツイッターで述べた。「わが軍は決定的かつ圧倒的な勝利に集中せねばならず、トランスジェンダーの入隊に伴う過大な医療コストや混乱という負担を背負うことはできない」
昨年、ランド研究所が国防総省の委嘱で行った研究では、トランスジェンダーであることを公表した人々が入隊しても、軍の即応能力や医療コストに対する影響は「ごく小さい」との結論が出ていた。理由は軍の要員全体に占める割合が非常に小さいからだ。
研究によると米軍を構成する人員130万人に対し、トランスジェンダーの人の数は1320~6630人。性別適合手術などの関連コストは最大でも840万ドル(約9億3200万円)で、国防総省全体での医療コスト493億ドルに比べればごくわずかな額だという。