米、ハワイ沖で弾道ミサイル迎撃実験に成功
ワシントン(CNN) 米国は30日、ハワイ沖で行った中距離弾道ミサイルの迎撃実験に成功した。米国防総省ミサイル防衛局が明らかにした。
実験では米防衛大手レイセオン製の「スタンダード・ミサイル(SM)6」をイージス弾道ミサイル迎撃艦「ジョン・ポール・ジョーンズ」から発射して、飛行の最終段階にある標的を海上で迎撃した。
北朝鮮は29日に中距離弾道ミサイル「火星(ファソン)12」を発射して日本上空を通過させ、米国との間で一層緊張が高まっていた。
しかし米国防当局者はCNNの取材に対し、今回の迎撃実験は北朝鮮が29日にミサイルを発射する以前から計画されていたと話している。
ミサイル防衛局のグリーブス局長は今回の迎撃実験を「イージス弾道ミサイル迎撃艦を使って弾道ミサイルを最終段階で迎撃する能力の強化における重要な節目」と位置付け、「今後も弾道ミサイル防衛技術の開発を続け、常に増大する脅威の先を行く」と強調した。
レイセオンはSM6について、今年に入って米政府から、高度な中距離弾道ミサイルの脅威に対抗する能力の増強を要請され、普通なら1~2年かかるところを7カ月で開発したと説明している。