前FBI長官のメモ、政府側が公開拒否を主張
ワシントン(CNN) 昨年の米大統領選にロシアが介入したとされる疑惑に関連し、米連邦捜査局(FBI)のコミー前長官がトランプ大統領から捜査中止を要請された会話を記録したメモについて、報道機関などが情報公開法に基づいてメモの公開を求めているが、米政府の弁護団が公開の拒否を主張していることが15日までに分かった。
コミー氏は今年5月に辞任した直後、在任中にトランプ氏と交わした会話を記録したというメモの存在を明かしていた。
トランプ氏はコミー氏との会話で、ロシアとのつながりが疑われて辞任した側近のフリン氏に対する捜査を中止するよう要請したとされる。
コミー氏の議会証言によると、同氏はトランプ氏が司法妨害を図っているとの懸念を抱いて会話の内容をメモに記録。ロシア介入疑惑を捜査しているマラー特別検察官にメモを提出した。
CNNなどの報道機関や監視団体は情報公開法に基づいてメモ全文の公開を求め、6月に訴訟を起こしていた。
これに対して政府側は13日、首都ワシントンの連邦地裁への申し立てで公開拒否の許可を求めた。メモを公開することや、公開拒否の理由を公に説明することは捜査の妨げになると主張している。