偉大な米国「戻ってきた」、トランプ氏がアジア歴訪終え演説
ワシントン(CNN) アジア歴訪を終えたトランプ米大統領は15日、ホワイトハウスで演説し、世界における米国の地位が回復、「偉大な米国」が戻ってきたと述べた。国際舞台における就任後最初の10カ月の業績を完全な成功と印象づけたい狙いがあるとみられる。
トランプ氏の演説は自身の業績について、歴代大統領の「誤り」を修正し、有権者への公約を果たしたとの観点で位置づけるものだった。ただ、アジア歴訪で主眼を置いていた2大問題である通商と北朝鮮に関する新たな発表はなかった。
トランプ氏は演説の中で、「私は共通の目標を追求するため昔からの同盟関係を再確認し、新しい友好関係を構築すると言明していた。何よりも、あらゆる決定や行動において米国民の利益を第一に優先すると誓っていた」と述べ、「この10カ月間に世界を回り、世界の指導者と会談する中で私が行ってきたのは、まさにこれだ」と強調した。
外遊中の取り組みとしては、過激派イスラム主義者によるテロとの戦いをめぐりイスラム諸国の指導者を結集させたことや、北大西洋条約機構(NATO)の同盟国に対しNATOへの拠出金を増額するよう促したことを挙げた。
またアジア歴訪に関しては、「自由で互恵的な貿易」を取り戻し、北朝鮮の脅威に対し世界を結束させるための取り組みを強調した。
そのうえで「米国は戻ってきた。未来がこれほど明るかったことはかつてない」と結んだ。
トランプ氏のアジア歴訪後には、北朝鮮問題などに関する自らの言葉を実現に結び付ける成果がなかったとの批判も浮上。しかし今回の演説では、こうした批判の核心部分に対し反論する場面はほとんどなかった。