バノン氏、右派系ニュースサイト会長を辞任
ニューヨーク(CNNMoney) トランプ米政権の暴露本で発言を引用され、大統領から強く非難されていたスティーブ・バノン前首席戦略官・上級顧問が、右派系ニュースサイト「ブライトバート・ニュース」の会長を辞任した。
同サイトが9日午後に短文の記事で明らかにした。記事によると、バノン氏は辞任にあたり、同サイトが短期間で世界水準のニュース報道の場に成長した業績を誇りに思うと述べた。
ブライトバートの従業員が匿名でCNNに語ったところによると、内部ではこの知らせにだれもが驚いたという。
バノン氏が番組の司会を務める衛星ラジオ「シリウスXM」も声明で、同氏との関係を断ち切ると発表した。
バノン氏は同サイトの創業者、アンドリュー・ブライトバート氏の急死を受けてトップの座を引き継ぎ、2016年の大統領選ではトランプ陣営の最高責任者を務めた。新政権で首席戦略官・上級顧問のポストに就いたが昨年8月に更迭され、ブライトバートの会長職に復帰していた。
米ジャーナリスト、マイケル・ウォルフ氏がトランプ政権の内幕を暴露した書籍「Fire and Fury(仮訳・炎と怒り)」の中で、トランプ氏の長男、ドナルド・トランプ・ジュニア氏らが大統領選前にロシア人弁護士らと面会した行動を「非愛国的」「反逆的」だったと批判していたことが判明し、トランプ氏の怒りを買っていた。