不法移民救済措置の撤廃、連邦地裁が差し止め命令
(CNN) 幼少時に親に連れられて米国へ不法入国した若者の強制送還を免除する措置「DACA(ダカ)」の撤廃をめぐる裁判で、サンフランシスコ連邦地裁は9日夜、全米で撤廃を一時的に差し止める命令を出した。
トランプ政権が昨年9月、DACAを撤廃すると発表したことに抗議し、カリフォルニア大学などが国土安全保障省を相手取って裁判を起こしている。
DACAはオバマ政権下の2012年に導入された。2年ごとに更新が可能だったが、当局は3月以降、更新を受け付けないとしている。これまで保護対象になってきた約70万人が不法移民として扱われ、強制送還される可能性もある。
サンフランシスコ連邦地裁の判事は、撤廃が恣意的で必然性に欠け、被害の範囲は全米に及ぶとする原告の主張を認めて、差し止め命令を出した。
判事はまた、当局に更新申請の受け付けを継続するよう命じた。ただし、新規の適用申請に応じる必要はないとの判断を下した。
ワシントンでは現在、DACA対象者を救済する代替措置をめぐってトランプ氏と与野党が交渉を続けている。差し止め命令が交渉の行方にどのような影響を及ぼすのかは明らかでない。