米政府機関の閉鎖が解除へ、上下両院でつなぎ予算案を可決
ワシントン(CNN) 米上下両院は22日、2月8日までのつなぎ予算案をそれぞれ賛成多数で可決した。つなぎ予算の失効による政府機関の一部閉鎖は解除される見通しとなった。
上院の野党・民主党トップ、シューマー院内総務は採決に先立ち、与党・共和党トップのマコネル院内総務との間で合意に達したと述べ、「政府機関の再開に向けて本日採決を行う」と宣言していた。
政府機関の一部閉鎖は20日に始まり、週明けの22日で3日目に入っていた。
上院での採決結果は賛成81、反対18だった。下院は賛成266、反対159で、先週可決していた4週間のつなぎ予算より賛成が36票増えた。新たなつなぎ予算はトランプ大統領の署名を経て正式に成立する。
上院での採決は当初、22日未明に予定されていたが、幼少時に米国へ不法入国した若者の強制送還を免除する措置「DACA(ダカ)」の撤廃などをめぐって与野党の対立が続いたため、妥協案を検討する時間を置いて同日昼に延期された。上院に続いて下院でも同日、採決が行われた。
DACAの制度はオバマ前政権が導入したが、トランプ政権が撤廃を表明。3月5日に期限切れが迫るなか、民主党は存続を主張している。
上院でつなぎ予算案の採決を阻止していた民主党の議事妨害(フィリバスター)を打ち切るには、上院のルールにより60票以上の賛成が必要とされ、共和党の51議席に加えて9人以上の協力が不可欠だった。
ホワイトハウスは60票のラインをぎりぎり過半数の51票まで引き下げるルール変更を主張している。トランプ氏は21日のツイートで、マコネル氏にルール変更を改めて要請した。
これに対してマコネル氏の報道官は、上院の共和党指導部はルール変更を支持しないとの立場を強調した。