トランプ米大統領、子どもに向けて演説 銃規制には言及せず
ワシントン(CNN) 米国のトランプ大統領は15日、フロリダ州の高校で17人が殺害された銃乱射事件を受けてテレビ演説を行い、全米の子どもたちに向けて、喪失感や孤独感を感じたら助けを求めるよう呼びかけた。
演説では精神衛生問題への対応の必要性を強調する一方で、銃規制法を巡る論議については一切言及しなかった。
「全米の子どもたち、中でも孤独や戸惑いや恐怖を感じている子どもたちに直接語りかけたい。君たちは決して1人ではない」「もしも助けが必要なら、先生や家族、地元の警察、あるいは信仰指導者に相談しなさい。憎しみには愛で応え、非道には優しさで応えなさい」。
トランプ大統領はそう語りかけ、今月行われる州知事や州司法長官との会議では、学校の安全を強化する政策について話し合うと説明。事件が起きたフロリダ州パークランドを視察する意向も明らかにした。
トランプ大統領がこの日の演説で精神衛生問題に重点を置いたのは、論議の方向性をそちらに向け、米国の銃規制法を巡る論議に踏み込むことを避ける狙いがある。
これまでに起きた銃乱射事件でもやはりトランプ大統領は、銃規制ではなく精神衛生問題への対応を重視する姿勢を強調していた。
ツイッターへの投稿でもトランプ大統領は、今回の事件で逮捕された容疑者について、「精神的な混乱を示す兆候は数多くあり、悪いことをして学校を退学させられていた。近隣住民や同級生は、彼が大きな問題だと知っていた。そうした事案については必ず当局に通報しなければならない」とコメントしている。