男性を殴り続ける警官、ビデオ出回り非難噴出 米ボルティモア
(CNN) 米メリーランド州ボルティモアで、警官が男性を殴り続ける様子をとらえたビデオがネット上で出回り、非難の声が強まっている。関与した警官は停職処分となった。
目撃者が撮影した映像には、ボルティモア市内の歩道上で1人の黒人男性が警官を相手に「何のために?!」と怒鳴り声を上げ、警官がその男性をれんがの壁に押し付ける様子が映っている。
男性が「触るな!」と叫んで警官の手をはねつけると、警官は男性にパンチを浴びせ、12秒間にわたって殴り続けた。
男性が地面に倒れると、警官はその首を腕で押さえつけて地面に組み伏せた。歩道上には男性の血が流れ始める。
米国では、黒人に対する警官の過剰な暴行をめぐる問題が後を絶たない。今回の場合、男性を殴った警官も、それを見ていて止めようとしなかったもう1人の警官も黒人だった。
ボルティモア警察によると、男性を殴った警官は停職処分となり、もう1人の警官は捜査結果が出るまで管理業務に配置された。検察にも報告したとしている。
警察によれば、事件は11日午前11時45分ごろ発生した。付近を巡回していた2人の警官のうちの1人が見知った男性と行き会い、言葉を交わして離れた後に、再び戻って男性に身分証明書の提示を求めたが、男性が拒んだことから事態がエスカレートした。