「ハリケーン追跡機」の乗員は全て女性、史上初 米NOAA
(CNN) ハリケーンや熱帯暴風雨の監視なども担う米海洋大気局(NOAA)は12日までに、ハリケーンの勢力近くまでに航空機を飛ばし気温、湿度、気圧や風速などのデータ収集に努める操縦士2人に女性だけのチームが初めて誕生し、最初の任務を完遂したと発表した。
米ハワイ州近辺に誕生したハリケーン「へクター」に向かって飛び、任務を果たしたのはレベッカ・ウォデントン少佐とクリスティー・ツィニング大尉の2人。
NOAAの航空隊に操縦士として8年勤務する同少佐は新たな歴史を切り開いたことは非常に誇らしいと強調。他の女性がパイロットを目指すことの発奮材料になればと期待した。
NOAAが航空機によるハリケーン追跡任務を始めたのは1960年代。特殊装置を搭載し高度飛行が可能なジェット機でハリケーンの目の周回やその上空などを飛んで、データを集める。
飛行は時に数時間に及び、データ収集装置を機内から落とし、ハリケーン周辺などの大気の垂直状の輪郭究明の作業などを支援する。
2人の初任務となった、高度4万フィート(約1万2192メートル)以上からへクターを監視する飛行は8時間に達した。へクターの勢力の規模は当時、上から2番目のカテゴリー4だった。