米国防総省、サウジに支援縮小を警告 イエメンでの民間人死亡受け
ワシントン(CNN) サウジアラビア主導の連合軍によるイエメンでの軍事作戦で、子どもを含む多数の民間人が死亡している事態を受け、米国防総省がサウジに作戦への支援縮小を警告したことが28日までに分かった。
国防総省は、サウジが空爆による民間人の犠牲を抑えようとする姿勢を示さない限り、軍備、情報面での支援を削る用意があるとの警告を発した。
サウジはイエメンの親米暫定政権を支持し、反政府武装組織「フーシ」と戦う有志連合を率いている。
国防総省内部の事情を直接知る当局者2人がCNNに語ったところによると、イエメン北部で今月初め、スクールバスが空爆に遭い、子ども40人が死亡したことをきっかけに、マティス国防長官やボーテル中央軍司令官らが懸念を募らせている。
サウジの作戦に対しては、人権団体や米議員の一部、国連などが数カ月前から懸念を表明してきたが、サウジ側から反応はなかった。今回は国防総省と国務省がそろって、サウジに直接メッセージを伝えたという。
サウジを盟友とみなすトランプ米大統領が、支援縮小に同意するかどうかは不明だ。米国は現在、サウジ機への給油や情報提供で協力しているが、この中に攻撃の標的に関する情報も含まれるのかどうかは明らかでない。
イエメンでは先週も、サウジが主導した別の空爆で子ども22人を含む30人が死亡し、国連が非難声明を発表した。