米紙の匿名論説、ホワイトハウスが執筆者を数人に絞り込み
(CNN) 米政権内の「抵抗勢力」を名乗る高官が米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)に匿名で論説を寄稿した件で、トランプ大統領の側近が執筆者を数人に絞り込んだことが分かった。ホワイトハウスに近い情報筋が7日、CNNに明かした。
トランプ氏は執筆者の割り出しに執着しているが、ケリー大統領首席補佐官からは放置するように助言を受けているという。この件でこれ以上注目を集めるべきではないとの判断によるものだという。
CNNはホワイトハウスが絞り込んだ数人の身元を把握していない。コンウェイ大統領顧問はCNNの番組で、トランプ氏は国家安全保障部門の関係者が執筆者だとみていると明らかにした。
NYTの論説が掲載されたのは5日午後。その前日には、ベテランジャーナリストのボブ・ウッドワード氏による政権内幕本の内容も報じられていた。
NYTの論説の執筆者は、政権内での抵抗は左派の抵抗とは異なると主張。政権には成功してほしいと思っているが、「我々は第一に国への責務を負っており、大統領は米国の健全性にとって有害な行動を取り続けている」としている。
トランプ政権内では既に、ペンス副大統領やポンペオ国務長官、コーツ国家情報長官、マティス国防長官ら25人以上の高官が執筆を公に否定した。
トランプ氏は7日、記者団に対し、セッションズ司法長官にこの件の捜査と執筆者の特定を求める考えを表明。「セッションズ氏は誰が執筆者なのか捜査すべきだ。これは国家安全保障にかかわる問題だ」と述べた。