米中間選挙狙い大型爆弾製造、男を訴追 自爆を計画か
ワシントン(CNN) 米ニューヨーク州在住の男が、11月に行われる中間選挙の当日に首都ワシントン中心部で爆発させる目的で重さ約90キロの爆弾を製造したとして訴追され、10日に裁判所に出廷した。
ニューヨーク州南部地区検察の発表によると、訴追されたのはポール・ローゼンフェルド容疑者(56)。捜査当局が9日に行った捜索で、自宅の地下から爆弾が見つかった。
ローゼンフェルド容疑者は車を止められて捜査員に事情を聴かれ、インターネットで購入した黒色火薬をニューヨーク州の自宅に運んで地下で爆弾を製造したことを認めたとされる。装置をテストする目的で過去に小型の爆弾を製造したとも供述しているという。
自宅から見つかった爆弾は、米連邦捜査局(FBI)の爆弾処理班が撤去した。家宅捜索では、爆弾を爆発させるためのシステムも発見されたとしている。
8月から9月にかけて送られた手紙やメールからは、ローゼンフェルド容疑者が「ソーティション」と呼ばれる政治思想に注目を集める狙いで爆弾を爆発させるつもりだったことが分かったという。ソーティションは、「政府当局者の無作為な選出を支持する理論」と記載されていた。
米連邦検察官によると、ローゼンフェルド容疑者は爆弾を爆発させて自分も死ぬつもりだった。「もし成功していれば、その場にいた罪のない人たちが命を落とし、計り知れない被害が出ていたかもしれない」としている。
同容疑者は、破壊装置の製造や爆発物の州間輸送などの罪に問われている。法定刑はそれぞれ禁錮10年以下。