授業中に生徒を滅多打ち、米国で教師逮捕 一部始終がカメラに
(CNN) 米カリフォルニア州ロサンゼルス南東部の高校でこのほど、64歳の男性教師が授業中に14歳の生徒の顔面を殴りつけ、乱闘を繰り広げた揚げ句に逮捕される事件があった。教師が生徒の顔や体に何度も強打を見舞う様子は携帯電話のカメラですべて録画されていた。
逮捕されたのはメイウッドアカデミー高校で音楽を教えるマーストン・ライリー容疑者。CNN系列局のKTLA-TVが公開した2日の授業中の映像で、ライリー容疑者は教室の前方で男子生徒と対峙(たいじ)。いきなり生徒に殴りかかった。
生徒も後ずさりながらパンチで応戦。教室内を移動した後、床に倒れ込んでライリー容疑者のひざにしがみついた。その背中などにライリー容疑者が渾身(こんしん)のパンチを何度も打ち込む。他の生徒たちは席を立って遠巻きに2人の乱闘を眺めている。スマートフォンのカメラでその様子を撮影する生徒もいる。
その後、生徒たちと学校駐在の警察官らしき人が2人の間に割って入って、ようやく乱闘は収まった。それでもなおライリー容疑者は相手の男子生徒の方へ向かっていこうとしていた。
居合わせた別の生徒がKTLAに語ったところによると、乱闘が始まる前、ライリー容疑者は生徒に教室から出ていくよう告げていた。生徒が正式な制服を着用していなかったためだが、この生徒はこれを拒んだという。映像では、黒人のライリー容疑者に対し、生徒が人種差別的な意味合いを含む侮蔑の言葉を投げかけている。
ロサンゼルス郡保安官事務所によれば、男子生徒は病院で治療を受け、その後退院した。ライリー容疑者は児童虐待の罪に問われて逮捕されたが、保釈金を支払い3日に釈放された。罪状認否の手続きが30日に予定されている。