ハワイのキラウエア火山、噴火活動停止か 35年ぶり
(CNN) 米地質調査所のハワイ火山観測所は4日、35年間続いていたキラウエア火山の噴火が止まった可能性があると発表した。
ハワイ島のキラウエア火山は今年春から夏にかけて大規模な噴火が起き、住宅700棟以上が破壊され、住民は避難を強いられていた。だがこれは、長期にわたる噴火が活発化した現象にすぎず、実際のところは1983年1月から噴火が続いていた。
しかしハワイ火山観測所によると、この3カ月は山頂からも地面にできた亀裂からも、キラウエア火山の溶岩流出は観測されなかった。
これほど長期間にわたって溶岩の噴出が起きなかった火山では、通常、次の噴火は別の場所で起き、新たな噴火として観測される。同観測所のティナ・ニール氏は、「1983年に始まった長期的な噴火活動は終わったようだ」と指摘し、90日が経過した今、同じ噴火が再び起きる可能性は非常に小さいとの見方を示した。
ただ、キラウエア火山の活動が続いていることに変わりはなく、地下では今もマグマが流れ、ガスを放出している。再び噴火が起きるのは確実で、単にいつ、どこで起きるかの問題だと専門家は解説する。
米地質調査所の研究員、ダン・スワンソン氏はキラウエア火山の状況について、「ある種の一時停止状態にある。この停止状態が、これまでと同じ形で終わるのか、それとも別のものになるのかは分からない」と話している。