米、兵員数百人のサウジ派遣を準備 イラン情勢緊張受け
ワシントン(CNN) トランプ米政権が数百人規模の軍要員をサウジアラビアに派遣する準備を進めていることが18日までに分かった。米国とイランの緊張が高まる中でサウジとの関係強化を図る動きとみられる。
米国防当局者2人によると、派遣先は首都リヤド東方の砂漠地帯にあるプリンス・スルタン空軍基地とみられている。既に少数の兵員やサポート人員が現場入りしており、ミサイル防衛システム「パトリオット」の配備や、滑走路と飛行場の改善に向けた準備を行っているという。
米国はかねて、この場所に兵員の拠点を置くことを望んでいた。治安面を分析した結果、こうした遠隔地はイランのミサイルの目標になりにくいと判断した。
米議会では、サウジ人記者ジャマル・カショギ氏の殺害をめぐる政権の対応に与野党から怒りの声が上がっており、米サウジ関係は依然極度の難しさをはらんでいる。
ただ、トランプ政権はイランの攻勢からサウジを守る構えを表明。先月には中東への1000人増派を発表したものの、派遣先の国については明らかにしていなかった。今回サウジに向かう部隊はこの増派の一環。
兵員派遣について連邦議会はまだ正式な通知を受けていない。ただし当局者の1人はCNNに対し、非公式の報告は既にあり、来週に発表される見通しだと明かした。
複数の当局者によると、米国はサウジの基地からF22などの戦闘機を運用したい考え。