トランプ氏、ウクライナ大統領にバイデン氏調査を要請 電話記録公開
ワシントン(CNN) 米ホワイトハウスは25日、トランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領による7月25日の電話会談の記録を公開した。記録からはトランプ氏がゼレンスキー氏にバイデン前副大統領(民主党)と息子ハンター氏を調査するよう再三働きかけていたことが明らかになった。
またトランプ氏はゼレンスキー氏に対し、顧問弁護士のジュリアーニ元ニューヨーク市長やバー司法長官と連携するよう要請していた。
記録によると、トランプ氏はこの中で「バイデン氏の息子についてはいろいろな話があり、バイデン氏が捜査をやめさせた件について、多くの人が知りたがっている。司法長官と協力の上できることをしてくれればありがたい。バイデン氏は捜査を阻止したと自慢して回っていたので、調べてもらえれば・・・私にはひどい話に思える」と述べている。
ペロシ下院議長は前日、大統領が就任宣誓に背いたと言明し、正式な弾劾(だんがい)調査を開始すると発表していた。
一方、トランプ氏は25日、一切の不正を否定。ゼレンスキー氏との電話について「何の圧力もなかった」と強調した。ニューヨークで午後に行われた記者会見では、「私はやっていない。交換条件はなかった」とも述べた。
ペロシ氏は記録公開後、「大統領は憲法上の責務に違反して外国政府に選挙戦の支援を依頼し、国家安全保障を犠牲にしたばかりでなく、我が国の選挙の健全性をも損なった」と指摘。「それは正当化できない。彼は責任を問われることになる。誰であろうと法を超越した存在ではない」としている。