トランプ氏、ウクライナ大統領の電話会談前に支援保留を指示か
ワシントン(CNN) トランプ米大統領がゼレンスキー・ウクライナ大統領との電話会談でバイデン前副大統領親子の疑惑を調査するよう圧力をかけたと疑われている問題で、トランプ氏は電話会談の約1週間前に、同国への支援を保留するよう指示を出していたことが分かった。米政権高官2人が23日に語った。
米紙ワシントンポストが最初に伝えたところによると、トランプ氏は7月25日の電話会談に先立ち、マルバニー首席補佐官代行に対して4億ドル(約430億円)近い対ウクライナ軍事支援の保留を求めていた。
同紙は内部事情に詳しい高官3人の話として、行政管理予算局(OMB)当局者らが7月半ばの会合で、トランプ氏の要請を国防総省と国務省に伝えたと報じている。当局者らはこの時、議会には「省庁間の手続き」上の理由で支援が遅れるとだけ説明し、詳しい情報を流さないよう指示を受けたという。
CNNは先週、トランプ氏がゼレンスキー氏との電話の中で、バイデン氏と同氏の息子による不正行為を調べるよう迫ったとの疑惑を伝えていた。
トランプ氏は22日、ゼレンスキー氏との会話の中でバイデン氏に言及したことを認める一方、不適切な発言は一切なかったと主張した。
議会では野党・民主党から、ゼレンスキー氏への圧力が事実ならばトランプ氏を弾劾(だんがい)するべきだとの声が強まっている。弾劾には慎重な姿勢を示してきたペロシ下院議長も、その可能性を完全には否定していない。