マティス前国防長官、トランプ大統領の批判を一笑に付す
ワシントン(CNN) トランプ米大統領と対シリア軍事戦略で対立し昨年12月に更迭されたマティス前国防長官は20日までに、自らを「世界で最も過大評価された将軍」としたトランプ氏のやゆを一笑に付し、「過大評価された将軍だけではなく、最も大きく過大評価された将軍」との冗談で切り返した。
慈善団体主催の夕食会で述べた。トランプ氏が過大評価された女優と切り捨てた米女優メリル・ストリープさんの名前も出し、「それなら私は将軍のメリル・ストリープかと思う」とし、「率直に言ってこの言葉の響きは非常に心地良い」とも続けた。
シリア政策をめぐってはトランプ氏が最近、米軍撤収を発表し、米国の与野党内で物議を醸している。トランプ氏はシリア問題をめぐって最近、野党・民主党の指導部とホワイトハウスで会談したが、大荒れの結末になったとも伝えられた。
この会談の詳細に通じる民主党筋によると、トランプ氏は席上、マティス氏をけなしたという。
マティス氏は夕食会で、トランプ氏の談話にはいらいらしないとも主張。その上で、「私は戦場で功績を認められ、トランプ氏は医者の書簡で功績が認められた」と述べ、ベトナム戦争時にトランプ氏が徴兵を逃れる決め手ともされる理由も皮肉った。
さらに、「トランプ氏が過大評価されていないと考える唯一の軍人はケンタッキーフライドチキンのカーネル・サンダースではないのか」ともあてこすった。
メリル・ストリープさんはトランプ氏の大統領就任前のゴールデングローブ賞の受賞演説で地位を利用して他人をおどす同氏を非難。反発したトランプ氏は翌日、「ハリウッドで最も過大評価されている女優の1人」とやり返していた。