ノコギリエイの口先を電動のこで切断、男が罪状認める 米フロリダ州
(CNN) 絶滅危惧種に指定されているノコギリエイののこぎり状の口先を、電動のこぎりで切断して死なせたとして、米フロリダ州の男が起訴された。量刑は1年以下の禁錮と5万ドル(約540万円)以下の罰金を言い渡される可能性がある。
米フロリダ州中部地区連邦検察の発表によると、起訴されたチャド・ポンス被告は1日、ノコギリエイを殺した罪を認めた。
検察によると、同被告は昨年、ボートの上で電動のこぎりを使ってノコギリエイの1種、スモールトゥース・ソーフィッシュの口先を切り落としているところを目撃された。
スモールトゥース・ソーフィッシュはこの口先を使って獲物を感知し、攻撃する。口先を切り落とされれば生き延びることはできない。
米海洋大気局(NOAA)によると、ノコギリエイの個体数はこの数年の間に激減している。環境保護団体によれば、残された野生のノコギリエイの成体は推定5000匹とも500匹ともいわれる。
スモールトゥース・ソーフィッシュは沿岸部の浅瀬に生息し、米国ではフロリダ沖にのみ生息する。一般的には人に対して無害だが、脅かされればのこぎりで相手に重傷を負わせることもある。
米国では2003年に絶滅の恐れがある種に指定され、捕獲したり傷つけたり殺したりすることが禁止された。
ポンス被告の事件についてはNOAAとフロリダ州魚類野生生物保護委員会が捜査を担当した。量刑言い渡しの期日はまだ未定。