ウクライナ大統領は「何でもやる」、駐EU大使がトランプ氏に電話 当局者証言
(CNN) ウクライナの首都キエフに駐在する米当局者が15日、トランプ大統領のウクライナ疑惑をめぐる非公開証言を行い、ソンドランド駐欧州連合(EU)大使がトランプ氏にかけた電話から耳にした内容を明らかにした。ソンドランド氏はトランプ氏に対し、ウクライナのゼレンスキー大統領がバイデン前副大統領の調査を実施する意向だと伝えていたという。
CNNはデービッド・ホームズ氏の冒頭陳述の写しを入手。これによると、ソンドランド氏はトランプ氏にゼレンスキー氏が「あなたの頼みを何でも」やる意向だと伝え、例の調査も実施するだろうと確認した。トランプ氏はこの前日、ゼレンスキー氏との電話会談でバイデン前副大統領に対する調査を要請していた。
ホームズ氏の発言は、13日の公聴会でのテイラー駐ウクライナ米代理大使の証言を確認するものだ。テイラー氏はこの中で、先月の非公開証言の後にホームズ氏から聞いた話として、7月26日にソンドランド氏とトランプ氏の間で電話があったことを明かした。
下院情報委員会の非公開の聴聞会で証言するため連邦議会議事堂ビジターセンターに到着したテイラー駐ウクライナ米代理大使の側近、デービッド・ホームズ氏/Chip Somodevilla/Getty Images
冒頭陳述の写しによると、電話ではソンドランド氏がトランプ氏に対し、ゼレンスキー氏は「あなたにこびへつらう」と言及。続けてトランプ氏が「それなら彼はあの調査を実施するのか」と尋ねる声が聞こえ、ソンドランド氏は「実施するだろう」と返答したという。
ホームズ氏は、電話はレストランのテラス席で掛けられ、他に2人の同席者がいたと説明。面前のソンドランド氏だけでなくトランプ氏の声まで聞こえたのは音量が大きかったからだという。「ソンドランド大使はスピーカーフォンを使用していたわけではないが、受話口から大統領の声が聞こえた。トランプ大統領の声は非常に大きく、それと分かった。ソンドランド大使は、恐らく大きな音量が原因で、しばらくの間電話を耳から遠ざけていた」と語った。