米兵50人、外傷性脳損傷と診断 イランのミサイル攻撃で負傷者さらに増加
ワシントン(CNN) 米国防総省は28日、イラクの米軍駐留基地に対するイランのミサイル攻撃で、脳しんとうや外傷性脳損傷と診断された米兵が50人に上ることを明らかにした。
国防総省は先週の時点で、こうした診断を受けた兵士の数を34人としていたが、それから16人増えたことになる。
発表によると、50人のうち31人はイラクで手当てを受けて任務に戻り、18人は詳しい検査や治療を受けるためにドイツに搬送された。残る1人はクウェートに搬送された後、任務に戻っているという。
複数の国防当局者はCNNに対し、脳しんとうなどの症例数は今後も変わる可能性が大きいと語った。攻撃を受けた当時、爆風を受けた現場にいたおよそ200人が検査を受けているという。
外傷性脳損傷は、損傷を負った直後にはっきりした症状が出るとは限らない。それでも負傷した米兵の数は、今回の攻撃が当初の想定よりもはるかに深刻な事態だったことを物語る。負傷者の数について国防総省が発表するのは今回が3度目だった。
イランのミサイル攻撃があったのは今月8日。国防総省とトランプ大統領は当初、米兵に死傷者は出なかったと発表していた。
トランプ大統領は先週になって、潜在的な脳損傷は、戦闘による身体的負傷ほど深刻だとは思わないと発言。これに対して退役軍人団体からは、トランプ大統領に謝罪を求める声が上がっている。