サンダース議員は撤退せず、バイデン氏との討論会に意欲
米バーモント州バーリントン(CNN) 11月の米大統領選に向けた民主党の指名争いで、サンダース上院議員は11日、選挙戦を継続する意向を明らかにした。10日は複数の州で予備選や党員集会が行われる「スーパーチューズデー」だったが、サンダース氏は指名を争うバイデン前副大統領に後れを取っていた。サンダース氏は自身には若年層からの支持があると主張したほか、15日に行われる討論会に意欲を見せた。
10日のスーパーチューズデーでは、バイデン氏がミシガン、ミズーリ、ミシシッピ、アイダホの各州で勝利。サンダース氏はノースダコタ州で勝利した。ワシントン州では接戦が続いている。
逆転が難しくなるなかでのサンダース氏の指名争い継続の決断は、進歩派以外の民主党支持層から反感を買う可能性が高い。民主党の一部からは、サンダース氏に対して、指名争いからの撤退を求める声もあがっている。
サンダース氏は代議員の合計数では劣勢を認めたものの、バイデン氏が若年層の支持を集めきれておらず、そのことが11月の本選やそれ以降に打撃となる可能性があるとの見方を示した。しかし、サンダース氏は、バイデン氏がイラク戦争の開戦を支持したことや、社会保障政策に関する批判は口にしなかった。
サンダース氏は、バイデン氏を引きずり下ろすのではなく、サンダース氏自身の政策を推し進め、その一部でもバイデン氏からの関与を確約したい考えとみられる。
サンダース氏が選挙戦の継続を決めた大きな要因は、バイデン氏と真っ向から論戦を交わす機会が残されているという点にあるようだ。討論会での1対1の対決は、選挙戦の開始以来サンダース氏が望んでいたことだった。サンダース氏は討論会を利用して、選挙での勝算に対する懸念に言及するほか、中心的な政策課題についてもバイデン氏に質問をぶつけると述べた。議題としては医療保険制度を取り上げるという。