米国務省、国民に海外渡航中止を勧告 新型コロナ受け
ワシントン(CNN) 米国務省は19日、新型コロナウイルスの世界的な流行を理由に渡航警戒レベルを最高の「レベル4」に引き上げ、米国民に海外渡航の中止を勧告した。
レベル4の渡航中止勧告は、「COVID―19(新型コロナウイルス感染症)の世界的な影響を踏まえ、すべての海外渡航を避けるよう米国民に勧告する」内容。
国務省はまた、帰国手段が残っている国に滞在中の米国人に対し、「無期限に国外にとどまる備えがない限り、直ちに帰国の手配をする」よう要請した。
さらに国外に住む米国人に対しても、すべての海外渡航を避けるよう注意喚起した。
今回の渡航勧告では、「多くの国が感染拡大に見舞われており、ほとんど事前通知がないまま渡航制限や強制隔離の実施、国境閉鎖、外国人の入国禁止といった措置を講じている」と指摘。
航空会社やクルーズ船会社の運航停止が相次ぐ現状に触れた上で、「もし海外に渡航すれば、旅の計画に深刻な問題が生じ、無期限で米国外にとどまることを強いられる可能性がある」としている。
新型コロナウイルスの流行以前には、レベル4の渡航勧告はシリアやイラン、イエメン、北朝鮮を含む一部の国のみを対象に出されていた。しかしウイルスの世界的な広がりに伴い、国務省は中国やモンゴルを含む国および一部地域を対象に、渡航警戒レベルを最高度に引き上げていた。
先週には全世界を対象に警戒情報をレベル3の「渡航再検討を」に引き上げていた。