新型コロナ対策規制、全米50州で部分解除 リスク再発の恐れも
(CNN) 新型コロナウイルス対策のロックダウン措置が、20日までに米国の全50州で部分的に解除された。しかし感染率の大幅な改善が見られるのはわずか数州のみ。専門家からは、時期尚早だと指摘する声もある。
最後まで残っていたコネティカット州は20日から規制緩和に着手し、小売店や飲食店の営業再開を許可した。
しかし新型コロナウイルス感染のリスクは依然として残る。
米ジョンズ・ホプキンス大学の統計によると、20日午後の時点で少なくとも18州は、1日当たりの平均の症例数が、その前の7日間に比べて10%以上の上昇傾向にある。
1日当たりの平均の症例数が10%以上減少したのはわずか17州のみ。残る州は横ばいか、横ばいに近い状態にある。
米疾病対策センター(CDC)は19日、学校や飲食店、交通機関、保育施設などの再開に向けた詳細なガイドラインを発表した。この中で、再開の第1段階は、14日間以上にわたって症例の減少傾向が続いた後に開始すべきだと提言していた。
ジョンズ・ホプキンス大学の統計によれば、新型コロナウイルス検査で陽性と判定された人は米国内で155万人を超え、死者は少なくとも9万3406人に上る。
ボルティモアの保健医療専門家リアーナ・ウェン氏は19日、「非常に感染力の強いこのウイルスは、我々が物理的距離を保つことによってのみ、封じ込めることができていた」と指摘、「職場復帰や再開を許せば、何らかのリスクをもたらすことになる」と警告した。