黒人男性の暴行死事件、元警官4人全員を訴追 米ミネソタ州
(CNN) 米ミネソタ州ミネアポリスで黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人警官に首を押さえつけられて死亡した事件で、ミネソタ州検事総長は3日、逮捕された元警官に対してより罪の重い第2級殺人容疑を適用するとともに、現場にいた残る3人の警官についても第2級殺人のほう助・教唆容疑で訴追したと発表した。
米国ではフロイドさんの死をきっかけに、黒人に対する警官の暴力に抗議するデモが全米で激化している。
事件にかかわった警官4人は免職処分となり、フロイドさんの首をひざで9分近くも押さえつけていたデレク・ショービン容疑者(44)は、5月29日に第3級殺人と第2級過失致死の容疑で逮捕されていた。
今回、新たに適用された第2級殺人の容疑は、第3級殺人より罪は重いものの、ショービン容疑者にフロイドさんを殺害する意図はなかったとしている。
フロイドさんを取り押さえる手助けをした元警官のトーマス・レーン(37)、J・アレクサンダー・クーン(26)、トウ・タオ(34)の3容疑者は、第2級殺人のほう助・教唆容疑で3日に拘束された。
第2級殺人と、第2級殺人ほう助・教唆で起訴されて有罪になれば、40年以下の禁錮を言い渡される可能性がある。過失致死および過失致死ほう助・教唆の法定刑は禁錮10年以下。
フロイドさんの遺族は弁護士を通じて談話を発表し、事件にかかわった警官4人全員が逮捕・訴追され、ショービン容疑者に第2級殺人容疑が適用されたことを評価した。しかしショービン容疑者については、故意を認定する第1級殺人罪に問われるべきだと訴えている。