「疲労困憊」と告白、コロナ対策指揮のファウチ所長 米
(CNN) 米国の新型コロナウイルス対応の指揮を執る1人である国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は13日までに、自らの体調について「疲れ果てている」状態にあることを打ち明けた。
CNNとの会見で吐露した。慢性的な疲れがあり、十分な睡眠も取っていないとしながらも、「アドレナリンに突き動かされて取り組んでいる」と述べた。
79歳の所長は新型コロナの感染拡大が始まって以降、途切れることなくテレビ番組への出演やメディアとの会見をこなし続けている。
ファウチ所長は妻と共に首都ワシントン郊外で簡素な生活を送っていると説明。「仕事をし、夕方に出かける。毎日の運動も試みている」とし、「外では常にマスクを使う」と指摘。
首都内の新型肺炎対策を受け、レストランには行けない状況であるとしながらも、自宅周辺にあるお気に入りのレストランを支えるため料理の持ち帰りをしている日常生活の一端も披露。
「マスクをして店を訪ね、持ち帰りをして、自宅で食べる。多少の運動をし、出来る限り多くの業務をこなし、前進出来るように最善を尽くすことを試みている。それが全て」と述べた。「私が選んだ人生だし悔いはない。ただ、疲労困憊(こんぱい)だが」とも続けた。
米国の新型コロナ対応を巡ってはトランプ大統領とファウチ所長の間の意見の相違もこれまで目立っている。トランプ氏は「中国寄り」との理由で世界保健機関(WHO)との関係を断ち切る方針も示したが、ファウチ氏は最近、WHOへの支援を表明もした。
WHOとは40年間にわたって交流があるとし、「不完全な組織で失敗もするが良いことも多くやってきた。世界はWHOを必要としている」と強調した。