市警の特殊部隊員10人辞任、安全な任務遂行「不可能」 米フロリダ州
(CNN) 米フロリダ州南部の街ハランデールビーチで、警察の特殊部隊員10人が安全上の懸念を理由に辞任したことが分かった。
隊員らは市警察のキノネス署長に9日付で書簡を送付。最低限の装備や訓練しか与えられず、「隊員より犬の安全を優先するような」政治的風潮に動きを封じられることも多い現状が改善されない限り、任務を十分に果たすことはできないと主張した。自身や家族がいわれのない危険にさらされているとも訴えた。
隊員らはさらに、黒人男性が警官に暴行され死亡した事件への抗議デモに、キノネス署長らが8日、現場でひざまずき連帯を示した行動に異議を唱えた。
ハランデールビーチはマイアミから北へ約30キロの沿岸部に位置する人口約3.8万人の街。CNNが入手した市長の声明によると、署長は8日午後に隊員らと会合の場を設けて意見を聴き、装備を回収した。
市長は声明で、辞任を遺憾とする一方、住民の安全を守る任務に影響はないと強調。10人は特殊部隊から外れるものの、市警察にはとどまると説明している。