ファウチ氏は「米国の宝」、更迭迫られても拒否 米NIH所長
(CNN) 米国立衛生研究所(NIH)のコリンズ所長は19日までに、部下にも当たる国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長に触れ、仮に更迭を命じられたとしても応じないとの考えを改めて示した。
CNNの取材に述べた。コリンズ所長は以前にも同様の見解を示したことがある。
コリンズ所長は「ファウチ博士は『米国の宝』であり、地球上の誰よりも感染症について知見がある」と称賛。経験豊かで50年を超すキャリアを持ち、うち35年は国立衛生研究所で感染症対策を率いてきたとし、「誰もこの業績には及ばない」と強調した。
ファウチ所長はトランプ政権の新型コロナウイルス対策チームの中心的な人物の1人だがその発言内容などからホワイトハウスとの不和も伝えられる。複数の政権当局者が最近、同所長をおとしめることを画策したとの情報も流れた。
コリンズ所長は、政権がファウチ所長の信用失墜を試みた理由は見当がつかないとも指摘。その上でトランプ大統領が先週、ファウチ所長とは良好な関係にあり、事態の沈静化が続くことへの期待を示した発言を歓迎した。
トランプ大統領は最近、ツイッターで「#ファウチ解任」とのハッシュタグを付けた投稿内容をリツイートし、政権がファウチ所長の排除に動きかねないとの懸念を招いていた。ファウチ所長は連邦政府の公務員であり、大統領に解任出来る権限はないとされる。