米民主党大会、オバマ氏がトランプ氏を批判 「大統領の器に成長できず」
(CNN) オバマ前米大統領は19日夜、民主党全国大会で演説し、トランプ大統領には大統領の責務を果たす能力がなく、「大統領職を真剣に受け止める」ことに関心もないと批判した。オバマ氏によるトランプ氏批判としてはこれまでで最も厳しい内容となった。
オバマ氏はこの日、副大統領候補に指名されたハリス上院議員に先立ち演説を実施。トランプ氏が自身のビジョンを受け入れたり、政策を継続したりすることは期待していなかったものの、大統領職を「注目を得るために利用できるリアリティー番組のひとつに過ぎない」ものとして扱うとは予想していなかったと述べた。
オバマ氏は「(トランプ氏が)大統領職を真剣に受け止めることに少しは関心を示すかもしれない。この仕事の重みを感じ、自身に委ねられた民主主義に多少は敬意を抱くかもしれない」と当初は期待していたとしつつも、「だが、彼がそうすることはなかった」と断じた。
さらに「トランプ氏が大統領の器に成長することはなかった。彼には不可能だからだ」と指摘。その結果、「17万人の米国民が死亡し、数百万人分の雇用が消えた。我々の最悪の衝動が解き放たれ、我が国が誇るべき世界での名声に傷がつき、民主主義の制度はかつてなく脅かされている」とした。
民主党の正副大統領候補であるバイデン氏とハリス氏については、それぞれ「兄弟」と「友人」と呼んだ。
オバマ氏は2008年にバイデン氏を副大統領候補に選んだことを振り返り、「最初は兄弟が見つかるとは思っていなかった」と述懐。「ジョーと私は出身地も世代も違う。それでもすぐに、あまりに多くの葛藤から生まれた打たれ強さ、あまりに多くの悲しみから生まれた共感能力を尊敬するようになった」と語った。