トランプ大統領、指名受諾演説へ 共和党大会最終日
(CNN) トランプ米大統領は共和党全国大会最終日の27日夕、大統領候補の指名受諾演説を行う。演説では自身の新型コロナウイルス対応の不備を糊塗(こと)し、民主党の対立候補であるバイデン前副大統領を激しく批判するとみられている。
米国では新型コロナの死者が18万人以上、感染者は580万人あまりに上り、いずれも世界最多。トランプ氏は演説で自身の対応を自賛する見通しで、年内のワクチン生産を目指す政権の取り組みや、医療機器大手アボット・ラボラトリーズと協力して迅速検査キット1億5000万個を調達し、国民に配布する取り組みにも焦点を当てるとみられている。
共和党大会ではここまで、ペンス副大統領やカドロー国家経済会議(NEC)委員長らが新型コロナ禍に過去形で言及してきた。しかし、党大会の3日間で死亡した米国民の数は27日午後の時点で3600人以上と、2001年9月11日同時テロの犠牲者数を上回っている。
演説の会場はホワイトハウス南庭となる予定。トランプ氏はこれまでも政府の施設や権限を再選に向けた選挙戦に利用してきたが、今回の演説はそれを最もあからさまな形で示すことになる。
トランプ氏の紹介役を務めるのは長女のイバンカ大統領補佐官となる。演説とそれに続く花火には1500人以上の聴衆が参加する見通し。どのような方法で招待者に新型コロナ検査を行うのかについて、ホワイトハウスはこれまで相反する説明をしている。
ウィスコンシン州ケノーシャでは今週、黒人男性のジェイコブ・ブレークさん(29)が警官に撃たれて死亡した事件をきっかけに抗議行動が発生した。トランプ氏はこうした抗議にも何らかの形で言及するとみられている。