第1回討論会の司会者、混乱はトランプ大統領に「第一の責任」
ニューヨーク(CNN Business) 米大統領選に向けた第1回候補者討論会で司会を務めたFOXニュースのクリス・ウォレス氏は1日、討論会を混乱に陥らせた責任は主にトランプ大統領にあるとの見方を示した。
ウォレス氏は9月30日に行われた米紙ニューヨーク・タイムズとのインタビューでは、トランプ氏に混乱の責任があるとは明言していなかった。
だが、ウォレス氏は今回、FOXニュースの同僚ビル・ヘマー氏とのインタビューで、「あのようなことが起きた第一の責任」はトランプ大統領にあるとの見方を示し、「私が美しくおいしいケーキを焼いたのに、率直にいって大統領がそれを台無しにした」と述べた。
そのうえで「私は真剣な討論に向けて精いっぱい準備していたので、いらいらした」と振り返りつつも、「米国民にとっては、もっといら立たしい状況であり、その点の方が重要だ。国民は自分たちに値する討論を視聴できなかったのだから」とした。
ウォレス氏はさらに、もっと早い段階で強く介入すべきだったと後悔を語り、議論の機会が失われたことを「国にとっての損失」と形容した。
第1回討論会が酷評されたことを受け、大統領候補討論会委員会(CPD)は、残りの討論会について形式変更を検討すると明らかにしている。
同委員会に近い情報筋は1日、CNNに対し、「あらゆる選択肢を排除していない」と説明。候補者のマイクを切る権限を司会者に付与する選択肢もあり得るかとの質問には、「あらゆる対応を検討中だ」と答えた。
ただ、ウォレス氏はマイクを切る案には賛成していない様子で、「それをすれば司会者は厳しい立場に追い込まれる」との見方を示した。