自宅前のデモ隊を銃で威嚇した夫婦、武器の誇示などで訴追 米
(CNN) 今年6月、米ミズーリ州セントルイスの自宅前でデモ隊に銃を向けて威嚇した白人夫婦が、武器の誇示と証拠の改竄(かいざん)の罪で起訴された。夫婦の弁護士が7日までに明らかにした。
弁護士はCNNの取材に答え、起訴状は14日まで公開されないと述べた。7月の時点では、銃を違法に使用したとする「E級」の重罪での訴追だった。
夫婦は6月28日、市長宅へ向かおうとする抗議デモ参加者が私道を通行した際、銃器をもって家から現れ、参加者に銃器を向けながら言葉を発するなどした。この様子は動画で撮影され、ネット上に拡散した。
動画ではロングライフルを持った男性1人と拳銃を持った女性1人が家の外に現れ、通行するデモ参加者らに向けて銃器を構えている。デモ参加者らは、警察改革を支持する人々の氏名と住所を公表するという市長の決定に抗議するため市長宅に向かうところだった。
今回訴追された夫は7月、CNNの番組に出演し、当時の状況について「差し迫った恐怖を感じた。彼ら(デモ参加者)が突っ込んできて、私を殺すのではないかと思った」と振り返った。
ホワイトハウスと、ミズーリ州のパーソン知事は夫婦の行動を擁護。ホワイトハウスのマクナニー報道官によると、トランプ大統領は夫婦に起きた出来事について「全くばかげている」と発言したという。
パーソン知事も7月、夫婦にはデモ隊から自分たちの身を守る権利があったと主張し、罪に問うべきではないとの立場を表明。夫婦が有罪となった場合には知事権限で恩赦を与える意向を示している。
夫婦は8月に行われた共和党の全国大会で演説し、 民主党は郊外の「破壊」を望んでいるなどと語った。