トランプ大統領、イランの核施設攻撃を検討か 米紙報道
(CNN) トランプ米大統領が先週、イランの主要な核施設を攻撃する可能性を検討していたことが分かった。米紙ニューヨーク・タイムズが16日、現・旧当局者4人の話として伝えた。
同紙によると、トランプ氏は12日、ホワイトハウス執務室での会合でミサイル攻撃の選択肢に言及した。
国際原子力機関(IAEA)は11日、イランの低濃度ウラン貯蔵量が、2015年の「イラン核合意」で定められた上限300キロの12倍に達したとの報告書を出していた。核合意はイランと米欧6カ国の間で成立したが、トランプ政権は18年に離脱。イランはこれに対抗し、核合意上の履行義務を段階的に停止してきた。
当局者らによると、トランプ氏は国家安全保障担当の顧問らに、どのような対応が可能でどれがベストかを尋ねた。ペンス副大統領とポンペオ国務長官、ミラー国防長官代行、米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長らが、軍事攻撃は全面衝突に発展する恐れがあると強く忠告した。
会合を終えたメンバーは、イラン本土へのミサイル攻撃の可能性はなくなったとの感触を得たとされる。
ただし同紙が当局者らの話として伝えたところによると、トランプ氏がその後もイラクの親イラン民兵組織など、イラン周辺への攻撃を検討していることは考えられるという。