米議事堂襲撃、「アウシュビッツ収容所」のパーカー着た男を逮捕
(CNN) 米国で先週起きた連邦議会議事堂襲撃で「アウシュビッツ収容所」と書かれたパーカーを着て乱入に参加していた男が13日午前、バージニア州で逮捕された。法執行当局者が明らかにした。
CNNは先に、この男の身元について、バージニア州在住のロバート・キース・パッカー容疑者と特定されたと最初に報じていた。当局者によると、パッカー容疑者は同州ニューポートニューズで身柄を確保されたという。
ナチス・ドイツのアウシュビッツ強制収容所では第2次世界大戦中、約110万人が死亡した。議事堂内で撮影された画像には同収容所の名前が書かれたパーカーを着た容疑者が写っており、SNS上で衝撃や信じられないという声が広がっていた。パーカーの下部には、収容所の門に掲げられていた「労働は自由をもたらす」という標語も確認できる。
バージニア州の裁判所の記録によると、パッカー容疑者は酒や麻薬の影響下で運転した罪で3回の有罪判決、公記録偽造の重罪で1回の有罪判決を受けていた。2016年には不法侵入容疑で訴追されたものの、この件は後に取り下げされた。
パッカー容疑者を含むトランプ大統領を支持する暴徒は今月6日、連邦議会議事堂に違法に侵入。議会では当時、大統領選の選挙人投票の集計とバイデン次期大統領の勝利を認定する手続きが進められていた。
暴動の結果、米議会警察の警官を含む5人が死亡、多数が負傷した。首都ワシントンの警察は当日中に61人、その後も多数を逮捕し、少なくとも20人を連邦法違反容疑で訴追している。
12日には司法省がこれまでに70人超を訴追、170人以上の捜査に着手したことを明らかにし、捜査対象者は数百人に膨らむとの見通しを示した。