バイデン米大統領、新型コロナ対策やトランプ政策覆す大統領令に署名
(CNN) 米国の第46代大統領に就任したジョー・バイデン氏は就任当日の20日、17本の大統領令に署名し、新型コロナウイルス対策の見直しや、ドナルド・トランプ前大統領の政策を覆す行動に着手した。
大統領として初めてホワイトハウスの執務室に入ったバイデン氏は、連邦省庁の建物内および州を越えて移動する際のマスク着用義務付け、気候温暖化対策の国際的枠組みを定めたパリ協定への復帰、イスラム諸国を中心とした米国への入国禁止措置の取り消しなどの大統領令に署名した。
記者団に対しては「約束を守る」ことから始めたいと語る一方で、「まだ先は長い」と述べ、自身が公約に掲げた1兆9000億ドル(約200兆円)規模の新型コロナ対策などの法案が議会を通過する必要があると指摘した。
バイデン氏の一家と副大統領に就任したカマラ・ハリス氏の一家は同日、ホワイトハウスに入居した。ハリス氏は女性初、黒人初、南アジア系初の副大統領となる。
ハリス副大統領は民主党と共和党が同数となった上院で決定権を握る議長に就任。初仕事として20日、議員3人の宣誓就任に立ち会った。
トランプ前大統領はバイデン新大統領の就任式には出席せずに首都ワシントンを離れたが、バイデン氏に宛てた手紙を残していた。バイデン氏は20日、この手紙について「寛大」だったと記者団に語ったが、具体的な内容は明らかにしなかった。
首都ワシントンには州兵2万5000人あまりが配備され、平和的な権力移譲を徹底させた。