バイデン氏、コロナ対策の国家戦略を発表 「政治ではなく科学」に立脚
(CNN) バイデン米大統領は21日、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるための国家戦略を発表した。あわせてワクチン供給の加速や、米国に入国する外国人渡航者に事前の陰性証明を求めることなどを盛り込んだ複数の大統領令に署名した。
ホワイトハウスから演説したバイデン氏は、「我々の国家戦略は包括的な内容で、政治ではなく科学、否定ではなく真実に基づいた詳細なものになる」と説明。198ページからなる計画書をホワイトハウスのウェブサイトに掲載したことを明らかにした。
バイデン氏の計画ではまず、就任100日以内に1億回分のワクチンを投与する目標の達成に向け、全米でワクチン接種を推進する。これにより、2回の投与が必要なワクチンを国民5000万人に行き渡らせることが可能になる。
バイデン氏によると、この計画はファウチ米国立アレルギー感染症研究所長らの顧問や専門家の意見を踏まえて策定された。ホワイトハウスでの発表にはファウチ氏に加え、バイデン政権の新型コロナ対策を統括するジェフ・ジエンツ氏も姿を見せた。
バイデン氏は「(国民は)ファウチ博士の見解を聞く機会が再び増える。大統領ではなく、真の専門家や科学者の意見を聞くことになる」としている。
就任宣誓から一夜明けたこの日、バイデン氏は新型コロナ対策に焦点を絞った少なくとも10の大統領令に署名。ワクチン、検査および個人防護具(PPE)の供給強化ならびに治療薬の開発促進などを命じた。
ウイルス拡散を防ぐために国民がマスクを着用する必要性にも触れ、マスクは「ワクチンよりも一層重要になる」との認識を示した。