米共和党、国土安全保障長官の早期承認に反対 フィリバスター実施へ
(CNN) 米上院共和党は27日、国土安全保障長官に指名されたアレハンドロ・マヨルカス氏の早期承認に反対する方針を示した。同省が新型コロナウイルスの流行や国家安全保障上の懸念、バイデン大統領の掲げる野心的な移民制度案への対応に苦慮する中で、マヨルカス氏の指名承認はさらに遅れることになる。
共和党のジョン・コーニン上院議員はこの日、フィリバスター(議事妨害)を実施する同党の方針を確認。マヨルカス氏の指名には「多くの問題がある」との認識を示した。
上院民主党トップのシューマー院内総務はマヨルカス氏の早急な承認を求めているものの、コーニン氏ら共和党議員はマヨルカス氏が移民問題への見解に関して適切な精査を受けていないと主張し、追加の公聴会を要求した。
上院は米東部時間の28日午後1時45分、フィリバスターを打ち切るための手続き上の採決を行う予定。打ち切りに必要な51票が集まった場合、2月1日夕に最終採決が実施される。
フィリバスターは閣僚などの指名や立法作業を妨害する目的で行われるもので、以前から少数政党が好んで使用する手段になってきた。シューマー氏はトランプ前大統領の在任中、共和党の政策課題を妨害し遅らそうとする狙いで頻繁にフィリバスターを発動した。
上院国土安全保障委員会は先週、マヨルカス氏の適格性について長時間の公聴会を開催。26日には指名手続きを前に進める方針を可決した。
共和党のジョシュ・ホーリー議員は公聴会の後、マヨルカス氏の早期承認を阻止する構えを示し、南部国境の安全を確保する方法についての説明が不十分だと主張していた。