バイデン大統領、移民に「自分たちの街を離れないで」 国境に移民急増
(CNN) 米国のバイデン大統領は16日、移住を求めて米国を目指すことを望む人々に対して、「明確に言える。来ないで」と語った。米ABCのインタビュー番組で語った。同伴者のいない移民の子どもたちが米国を目指して急増しており、バイデン政権は対応に追われている。
バイデン氏は、準備を整えている最中だとして、自分たちの町や地域社会を離れないよう呼びかけた。
米国で拘束される移民の子どもたちの人数が急増している。国境警備隊によって4000人以上が拘束されており、連邦政府の人的・物的資源が逼迫(ひっぱく)し、避難施設の余裕もなくなりつつある。国土安全保障省のマヨルカス長官は16日、南西部の国境での接触人数のペースが過去20年間よりも多いとの認識を示した。
米国を目指している移民の多くは、バイデン政権は前政権の強硬路線よりも移民の受け入れに寛容だと信じている。バイデン氏はインタビューで、こうした見方にくみしない姿勢を示した。バイデン氏は、移民の人々は政権が米国に滞在することを許すと考えているから米国に向かっているのではないと指摘した。
バイデン氏はこれより前、記者団に対し、南部国境を訪問する計画はないと明らかにしていた。
大統領による訪問は緊急事態や新たな問題について国際的な注目を集める力がある。しかし、連邦政府が過去20年よりも多くの人々が南西部国境にやってくる事態への対応を進めているとしても、バイデン氏やホワイトハウスは訪問の計画はないとし、繰り返し国境で起こっていることを危機的状況と呼ぶことを避けている。