米国務省、渡航中止勧告を拡大へ 8割の国が対象に
ワシントン(CNN) 米国務省は19日、外国への渡航警戒情報を米疾病対策センター(CDC)の健康勧告に合わせて更新すると発表し、警戒レベルが最も高い「渡航中止勧告」の対象は世界の約8割の国に拡大されるとの見通しを示した。
国務省はこの更新について、各国の疫学上の現状を判定し直すのではなく、CDCの科学的な判定に合わせて調整するという意味だと説明。
新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)は引き続き、旅行者に前例のないリスクをもたらしているとしたうえで、「米国民にはあらゆる海外渡航を再考するよう強く勧める」と述べた。
更新にあたっては各国の検査体制や、米国民に対する入国制限などの事情も考慮したという。
同省は今後も引き続き世界の感染状況を監視し、各地の動向に応じて警戒レベルを調整していく構えだ。
同省の渡航警戒情報はレベル4の「渡航中止勧告」が最も厳しく、現在はパンデミックのほか犯罪や暴動などの理由で計40カ国近くが対象となっている。
CDCは公式サイト上で、新型ウイルスワクチンの接種が完了した人も、外国への旅行は変異株に感染したり、その感染を拡大させたりする危険性が高まると警告している。