可能なら妊娠の延期を、コロナ対策で女性に要請 ブラジル
サンパウロ(CNN) 新型コロナウイルスの深刻な感染が収まらないブラジル保健省の幹部は18日までに、コロナ禍の最悪の時期が過ぎ去るまで妊娠することの延期を同国の女性に訴えた。
記者会見で、ブラジルではウイルスの変異株による悪影響が妊娠中の女性により強いとも述べた。
「可能なら、より安らかな妊娠が出来る時期まで少しばかり待って欲しい」と要望。「42歳や43歳の女性にはお願い出来ないが、若年層の女性なら可能だ」と主張した。
米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、ブラジルの新型コロナによる累計死者数は米国に次いで2番目に多く、37万人に迫る。累計感染者数は1380万人以上。
感染力がより強いとみられる変異株のまん延もあって感染者や犠牲者が最近、新たに激増。物理的な対人距離の一定の確保など予防策を軽視する国内の風潮も一因とされる。
この中で米ハーバード大学やサンパウロ大学の公衆衛生の研究者たちは18日までに、ブラジル内の政治的な混乱、新型コロナ対策の不備や失態などが作用して感染者や死者が今後、最悪の事態を迎える可能性があるとの報告書を発表した。
政府が迅速な行動や疫学的な監視の処置、ワクチン接種の拡大を打ち出さなければ、変異株ウイルスの拡散もあり想像出来ない犠牲者数につながる恐れがあるともした。