「ワクチンパスポート」禁止法、知事の署名で成立 米アラバマ州
(CNN) 米南部アラバマ州で24日、新型コロナウイルスのワクチン接種歴を証明する通称「ワクチンパスポート」の使用を禁止する州法が成立した。共和党のアイビー知事が署名し、即日施行された。
新たな州法は、政府機関がワクチンパスポートを発行したり、事業者がその提示を求めたりすることを禁止する内容。同州議会で今月可決されていた。
アイビー氏は署名後の声明で、「私は自由意思によるワクチン接種を支持する」と強調した。自身は接種を受けて安心感を得ることができたとも述べて、「まだ受けていない住民には打つことを勧める」と呼び掛けた。
州内の学校がもともと入学時に提出を求めてきた予防接種証明は、今年1月1日の時点で義務付けていたワクチンについてのみ継続を認める。その場合も健康上または宗教上の理由で接種できない児童生徒は例外とする。
ワクチンパスポートをめぐっては、プライバシー上の懸念を指摘し、当局の越権行為に当たると反対する意見が根強い。
フロリダ州のデサンティス知事(共和党)も今月、選択の自由を理由に同様の法案に署名した。
テキサス州のアボット知事(共和党)は先月の行政命令で、政府機関が証明書提示を求めることを禁止した。
ホワイトハウスのサキ報道官は3月、連邦政府が国民に特定のワクチンを接種するよう強制したり、接種歴のデータベースを一元化したりすることはないと明言した。