昨年の米抗議デモ、トランプ氏の軍介入要求を制服組トップが拒否 新著で明らかに
トランプ氏の任期が終わりを迎える数カ月、ホワイトハウスの内部が機能不全に陥っていた実態についてはすでに詳細が明らかになっている。今回のミリー氏とのやり取りは、トランプ氏と軍のトップとの関係がどれほどの緊張状態にあったかをも浮き彫りにする。
CNNはベンダー氏の著書の内容について、トランプ氏に連絡を取った。ミリー氏の報道官はコメントを控えた。
上記の抗議デモは、黒人男性の死亡を受けて警官の暴力に対する反発が強まったことにより発生した。ベンダー氏によればミリー氏は当時の騒乱を政治問題ととらえ、軍事問題ではないと考えていたという。
トランプ氏は昨年6月、騒乱への対応として反乱法の発動を示唆したが、ミリー氏と当時のエスパー国防長官はこれに強く反対した。
ベンダー氏の著書の抜粋によると、ミリー氏は州兵が警官を支援することで抗議デモに十分対処できるとトランプ氏を説得。同氏のすぐ横に飾られているリンカーン大統領の肖像を指さし、「あの時に起きたのが反乱だ」「今起きているのは、大統領、抗議デモなのです」と強調したという。