ラムズフェルド元米国防長官が死去、88歳
ラムズフェルド氏はこの時、アフガニスタンでの「不朽の自由作戦」とイラク戦争という2つの紛争を取り仕切った。両紛争は国内外でのラムズフェルド氏の地位を難しいものにし、同氏はイラク戦争での役割を理由にポストを追われる結果になった。イラク国内の暴力が激しさを増す中、イラク戦争は明確な戦略のない泥沼の戦争として広く非難された。
また、バグダッド近郊のアブグレイブ収容所で起きた虐待問題についても、ラムズフェルド氏の責任を問う声が多かった。
一方で、01年9月11日の米同時多発テロ後の対応には称賛の声が集まった。
ハイジャック機が国防総省に突っ込んだ際、省内にいたラムズフェルド氏は負傷者の避難協力に駆け付け、警護チームから建物の中に戻ってほしいと懇願される一幕もあった。
ジョージ・W・ブッシュ大統領は6月30日の声明で、ラムズフェルド氏を「模範的な公僕であり、素晴らしい男だった」と称賛した。