トレーラーのX線写真で密入国を阻止、中から74人の移民発見 米
テキサス州シエラブランカ(KTVT) 米・メキシコの国境で12日、トラックがけん引する大型キャンピングトレーラーのX線写真を撮影したところ、書類に記載されていない外国人らが発見され、人身取引の実態が改めて明るみに出た。
州間高速道路の検問所で交通点検に当たっていた米国境警備隊の捜査官らは、1台目のトラックに警察犬が反応を示したのを確認。直後にまた大型キャンピングトレーラーをけん引する2台目のトラックに出くわした。
捜査官らは、密入国の企てに関与するトラックについての情報を州公安局に提供し、同局が車両を停車させた。当局者らはこの車内から書類に未記載の外国人74人を発見したという。
ビッグベンド地区の国境警備隊隊長は「捜査官とテキサス州公安局との間での連携、および共同作業が、非常に危険な状況から複数の移民たちを救い出す結果につながった」「国境を越えて活動する犯罪組織は、密入国の企てを容易にするため、米国市民を雇うが、彼らを命の危険にさらし、安全や安心に配慮することはほとんどない」と述べた。
密入国業者は移民らに1人当たり7000ドル(約77万円)~2万5000ドル(約275万円)を要求。専門家らによると、米国で仕事を見つけるために命を懸ける多数の移民たちは、その多くが搾取されるだけの結果に終わるという。
今回は米国籍の3人が逮捕された。
エクアドル、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、メキシコ、ペルーなどの出身とされる、書類に記載されていなかった外国人は皆、規定に沿った手続きを受けるという。