男が2歳息子と10カ月娘を殺害と自白、陰謀論に言及 米加州

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メキシコ・バハカリフォルニア州ロサリトの遺体発見現場で検証が行われた/Reuters

メキシコ・バハカリフォルニア州ロサリトの遺体発見現場で検証が行われた/Reuters

(CNN) 米カリフォルニア州の男が自身の2人の子どもを殺害したと自供し、子どもたちが「怪物に育っていくので殺す必要があった」と連邦捜査局(FBI)の捜査官に話していたことがわかった。11日に提出された訴追状によって明らかになった。

訴追状の一部として提出された宣誓供述書、およびカリフォルニア州中部地区連邦検察局の声明によると、サンタバーバラにあるサーフィンスクールのインストラクター、マシュー・テイラー・コールマン(40)容疑者は、2歳の息子と生後10カ月の娘をメキシコに連れ出して殺害したとして、米国民を国外で殺害した罪で訴追された。

宣誓供述書によれば、米メキシコ国境で捜査官に呼び止められた同容疑者は、子どもたちを水中銃で射殺し、遺体を隠したと話した。

さらに、「Qアノン」や「イルミナティ」と呼ばれる陰謀論によって「啓発された」とも話し、自身の妻が「ヘビのDNAを持っており、子どもたちに遺伝した」という妄想の話などをしたという。

同容疑者は国境で拘束され、地元の勾留施設に移送された。

CNNは容疑者の弁護人に取材を申し込んだが、返答はなかった。連邦検察局によると、容疑者は11日にロサンゼルス地裁に初出廷する予定。

メキシコ警察が遺体を9日に発見

サンタバーバラの警察当局は当初、7日に容疑者の妻から通報を受けた。妻の話によると、容疑者は2人の子どもを連れ出したしたものの、行先を告げず、その後メッセージにも返答しなかった。妻は警察に対して、子どもの命が危険な状況にあるとは思っていないと話し、警察に容疑者との接触を求めた。だが、容疑者は警察からの電話を取らなかった。

翌日、容疑者の妻と警察当局者が容疑者の位置を特定するために、妻のノートパソコンの「電話を探す」という機能を用いてみたところ、容疑者の携帯電話は米国との国境沿いにあるメキシコ・バハカリフォルニア州ティフアナ南郊のロサリトにあると示された。

コールマン容疑者の帰国の監視に注意を払っていた連邦当局は、9日の午後1時ごろに国境に車でやって来た容疑者を呼び止めた。車内には容疑者しかいなかったという。

一方、メキシコ警察は子どもたちが行方不明になっているとの連絡を受け、同国のロサリト警察当局は同日朝、容疑者の供述と一致する特徴を持つ子どもたち2人の遺体を発見した。

容疑者は当局に対し、Qアノンの陰謀論や自身の妻が「ヘビのDNA」を受け継がせたといった話を語るとともに、「子どもたちは怪物に育ってしまうと思い、2人を殺さなければならなかった」と供述。また殺害は「間違っていると分かっていたものの、それが世界を救う唯一の方法だった」と語ったという。

Qアノンは極右の陰謀論で、トランプ前大統領が悪魔崇拝をする小児性愛者からなる影の秘密結社と戦っているとの偽の主張を広める内容。こうした結社は著名な民主党の政治家やリベラルの有名人から構成されるとしている。イルミナティは秘密社会が世界を牛耳っているとの陰謀論。容疑者の言う「ヘビのDNA」は、世界が人間の形をしたは虫類の結社によって秘密裏に運営されているという長年存在する陰謀論への言及だった可能性がある。

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