アフガン退避の期限延長、24日までに決断を 米軍がバイデン氏に勧告
(CNN) 米軍はバイデン大統領に対し、アフガニスタンでの退避活動の期限を今月31日以降に延長するのかどうかを24日までに決断しなくてはならないと勧告している。当該の議論に関する情報を直接把握している国防当局者が明らかにした。バイデン氏はまだ決断を下していない。
軍の顧問はすでにホワイトハウスに対し、24日が決断の期限だと告げた。現地の駐留米軍5800人と彼らの備品や武器を撤退させる十分な時間を確保するためだとしている。大統領が同意すれば、軍は「さらに何日か」退避活動を行い、米軍の撤退開始前に可能な限り多くの人を退避させる考えだ。軍の撤退は今週末にも始まる可能性がある。
CNNが把握したところでは、23日の時点でバイデン氏は米軍の完全撤退の日付を延長するかどうかまだ決めている最中。大統領顧問のうち数名は、現地の安全状況を理由に延長に否定的な提言をしている。当局者らはこの数日、テロリストの脅威の可能性について注視しており、信頼できる情報として空港外の混乱した状況が過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」系組織の標的になっていると明らかにしていた。
バイデン氏に向けた国防総省の勧告に先駆け、イスラム主義勢力タリバンも、米軍は今月末までに完全撤退しなくてはならないとする宣言を出した。米軍当局者らによると、現時点で同軍はこの期日に合わせて退避活動のペースを上げている。現在は毎日数千人が飛行機でアフガニスタンを出国しているが、軍は必要に応じてカブール市内に入り、人々を救出したりもしているという。
サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は23日、8月末までに希望する米国人全員の退避を実現できるだろうと楽観的な見通しを示した。一方バイデン氏は、必要であれば米国人並びに一部のアフガン人を退避させる任務が9月以降も続く可能性があると述べていた。