OPINION

あなたが最後にアフガニスタンのことを考えたのはいつか?

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戦闘で住む家を追われ、カブールの一角に設置したテントで生活するアフガン人の家族/Wakil Kohsar/AFP/Getty Images

戦闘で住む家を追われ、カブールの一角に設置したテントで生活するアフガン人の家族/Wakil Kohsar/AFP/Getty Images

アフガニスタン・カブール(CNN) 結局のところ、注意を払ってこなかったことが罪なのだ。

数百人のアフガン人たちが互いに押し合い、窒息しそうになりながらカブールの空港の北ゲートへ詰めかける。赤ん坊を持ち上げて、米国の海兵隊員につかみ取らせている人もいる。彼らにとって、自分たちの国とそこで起きている出来事に注意が払われていないのは分かりきったことだった。以前からずっとそうだ。

米国は特別移民ビザ(SIV)プログラムを活用して同国と協力関係にあったアフガン人とその家族を国外に退避させようとしているが、そのペースは鈍い。2020年にはしびれを切らした連邦判事がプログラムを「ねじ曲がっていて擁護できないもの」と非難し、当時のトランプ政権に対して手続きの遅れの解消を命令するほどだった。

西洋諸国に身を置いて画面の前に座り、深く息をのみながら不思議に思う人もいるだろう。なぜ米国史上最長の戦争はこれほどまでに破綻(はたん)し、排水口から水がゴボゴボと流れ出すような収拾のつかない事態に陥ってしまったのか。そうした人々は自らに問いかけるといい。最後にアフガニスタンについて考えたのはいつだったか? あるいは政治家として演説したり、または評論家として書いたり語ったりしたのは? 大半の場合はおそらくこの数日、数週のことでしかなかったのではないか。

過去5、6年間、米国のアフガニスタンにおける活動が念頭に置いていたのは、今回のような事態を防ぐのに必要最低限の対策を取ることだった。和平協議を途切れさせず、米軍による精密爆撃でイスラム主義勢力タリバンが主要都市に入るのを阻止する。また、今我々が目にしているような、政権が反対勢力の武力の前に(10日ほどで)あっさり倒れてしまうような事態を防いできた。

ただ表立たないところでは、当時のオバマ大統領が米軍を撤退させる方針を発表した14年以降、米国人の忍耐の残り時間は常にゼロへと進み続けていた。それが底をついたときにも大混乱が起きるとは想定されておらず、バイデン大統領も18日にそのような見解を示唆したようだ。現実には16日、滑走路を走行する米軍機の車輪にアフガン人たちが飛び乗ろうとするような、大混乱そのものの光景が繰り広げられたのだが。

望みは、米国の大衆が20年にわたる資金の投入と種々の約束について聞かされるのにうんざりしていたことと、アフガニスタン問題がひっそりと表舞台から消えていくだろうということだった。実際のところ、バイデン政権が掲げる政策の中で、それが唯一正しいと証明されるものであり続けている。

同政権はタリバンとの外交努力について見誤った。さらに米軍撤退後もアフガン治安部隊が持ちこたえられるとの間違った予測をし、ガニ前大統領に関する見通しも外した。ガニ氏はカブールが包囲される中で国外に逃げた。しかし大多数の米国民がアフガニスタンのことをそこまで心配していないという同政権の認識は、正しいものだった可能性がある。

事実バイデン政権の当局者は、今年4月に行った情報説明でごく少数の国民(同月に行われた世論調査の1つによると全体の16%)のみが米軍撤退に反対していると指摘。これはアフガンからの撤退を現実的に無条件で遂行できることを意味するとした。過去20年の間、同国で実際に任務に就いた米国人となると、その割合は一段と小さくなる。

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